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タイタニック
Titanic
タイタニック日本のポスター
タイタニック日本のポスター
監督 ジェームズ・キャメロン
脚本 ジェームズ・キャメロン
製作 ジェームズ・キャメロン
ジョン・ランドー
製作総指揮 レイ・サンキーニ
出演者 レオナルド・ディカプリオ
ケイト・ウィンスレット
音楽 ジェームズ・ホーナー
主題歌 セリーヌ・ディオン
マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
撮影 ラッセル・カーペンター
編集 ジェームズ・キャメロン
コンラッド・バフ
リチャード・A・ハリス
配給 20世紀フォックス
パラマウント映画
公開 1997年12月19日 アメリカ合衆国の旗[[image:テンプレート:Country flag alias CAN|border|25x20px|テンプレート:Country alias CANの旗]]
1997年12月20日 日本の旗
上映時間 194分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $200,000,000[1]
興行収入 $600,788,188[1] アメリカ合衆国の旗[[image:テンプレート:Country flag alias CAN|border|25x20px|テンプレート:Country alias CANの旗]]
$1,843,201,268[1] [[image:テンプレート:Country flag alias World|border|25x20px|テンプレート:Country alias Worldの旗]]
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タイタニック』(Titanic)は、1997年アメリカ映画1912年に実際に起きたタイタニック号沈没事故を基に、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いた映画。

監督・脚本はジェームズ・キャメロン。主演はレオナルド・ディカプリオケイト・ウィンスレット20世紀フォックスパラマウント映画提供。全米で6億ドル、日本で興収記録262億円、全世界で18億3500万ドルと、同じくジェームズ・キャメロン監督の『アバター』に抜かれるまで映画史上最高の世界興行収入を記録し、ギネスブックに登録されていた。

概要[]

主にSFアクション映画を手掛けてきたキャメロン監督が、一転してラブロマンス大作に挑んだ。タイタニック号の沈没という実話を交えてストーリーは展開する。前半のラブストーリーから一転して、後半ではパニック映画さながらの緊迫感のある展開で、ラストは悲劇的な別れとなる恋人たちを描いた、優れたストーリーが話題となった。

1998年のアカデミー賞において、作品賞監督賞撮影賞、主題歌賞、音楽賞、衣裳デザイン賞、視覚効果賞音響効果賞、音響賞、編集賞の11部門で受賞した。

また、セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」も大ヒットした。

テンプレート:ネタバレ

ストーリー[]

前半[]

タイタニック号が沈没してから84年後の1996年、調査団は上流階級女性が搭乗していたと思われる1等客室の部屋から一つの金庫を発見した。金庫の中にあったのは彼らが探していた宝石ではなく、古ぼけた美女の絵だった。絵のモデルは沈没事故から奇跡的に生還し、今では100歳を超える女性。彼女は静かにあの豪華客船の中で起こった愛の話を語り始める。

1912年4月10日、イギリスのサウザンプトン港から当時史上最大の豪華客船タイタニックはニューヨークへと向けた処女航海へと出発した。貧しい青年ジャックは、出港直前にポーカーで船のチケットを手に入れ、友人のイタリア移民の青年ファブリッツィオと共にタイタニックに乗船する。一方、上流階級の令嬢だったローズも、その婚約者のキャルドン・ホックリーと未亡人となった母と共にタイタニックへと乗船するが、半ば強制された婚約に気分は晴れないでいた。ローズ家は破産寸前で母親がホックリー家の財産を目当てにした結婚を強制したのである。

午後12時00分、正午きっかりに、タイタニックは数多くの見物人や見送りの人々の歓声に包まれてサウサンプトンを後にする。故郷であるアメリカに帰れることになった画家志望のジャックは、政略結婚のためにアメリカに向かうイギリスの上流階級の娘ローズと運命的な出会いを果たし、2人は互いに惹かれ合う。

しかし、航海半ばの4月14日午後11時40分、波一つない水平線の向こうに、見張り人はぼんやりとたたずむ白い影を発見する。それはタイタニックの針路に横たわる巨大な氷山の姿だった。「真正面に氷山!!」。当直士官だった一等航海士マードックは、報告を受けるや否や取舵一杯をとり、エンジンを逆回転させて衝突を回避しようとしたが、すでに手遅れであった。タイタニック号は氷山をかすめるようにして接触。5つの防水区画に浸水が始まり、船はゆっくりだが、確実に沈み始める。

後半[]

タイタニックの設計者であるトーマス・アンドリュースは、浸水の状況からタイタニックの結末が絶望的なものになることを予測していた。16の区画に仕切られたタイタニックは、そのうち4区画の浸水までなら浮かんでいることができるが、5区画となると海水の流入が浮力の限界を超え、どうやっても沈没は避けられなかった。スミス船長は無線通信員のフィリップとブライトにCQD(救難信号)の発信を命じ、ボートカバーを外して退船準備を整えるよう航海士たちに命じる。船員達は乗客の避難誘導を始めるが、その大きさや内装の豪華さ、水密隔壁への過大評価故に「不沈船」と言われていたタイタニックには、全乗客のわずか半数に満たない数の救命ボートしか積まれていなかった。午前0時20分、最初の救難信号弾が夜空に打ち上げられた。

衝突の瞬間を目撃し船室へと戻った二人だが、徐々に傾き始めた船内で、ジャックはローズとの関係に嫉妬したキャルから宝石泥棒の疑いをかけられ、浸水しつつある船底の船倉へと繋がれてしまう。一方ローズは救命ボートに乗るよう促されるが、キャルに愛想を尽かしたローズはジャックを助けるために海水の押し寄せる三等区画へと駆け出してゆく。一方でジャックの友人たちは、いつまでもボートデッキへと通じるゲートを解放しようとしない船員たちに業を煮やしていた。船はすでに大きく傾き、船首が水に浸り始めるが、ボートデッキでの混乱を恐れる船員たちは露骨にゲートの開放を拒否する。

ローズはジャックの手錠を斧でたたき割り、二人はすぐにボートデッキへと向けて逃げ始めるが、どの階段に通じるゲートも格子戸で閉ざされていた。ファブリッツィオたちと合流したジャックは、備品のベンチを使ってゲートを破り、辛くもボートデッキへと脱出することに成功する。巨船タイタニックはまるで輝く宝石のように見えたが、すでにその余命は尽きつつあった。設計者のアンドリュースは、多くの船員が定員いっぱいまでボートに乗客を乗せようとしないのを見て怒り、二等航海士ライトラーにその点を忠告する。ジャックはローズをボートに乗せる点でキャルと一時的に協力して彼女を避難させようとするが、裏を見透かした彼女は、自分一人だけがその場を去ることを拒み、再び沈みゆくタイタニック号に飛び移りジャックと抱擁をかわす。それを見せつけられたキャルは激しい嫉妬の炎を燃やし、拳銃を片手に2人を船内で追い回したが、2人はキャルの追跡を振り切った。しかしその代償として、浸水の激しい船体下層に逃げ込むことになり、たびたび生命を危険に晒すこととなる。なんとか再び甲板上に出ることが出来た頃、甲板上は残り少ないボートをめぐって修羅場と化しつつあった。

スタッフ[]

  • 製作・監督・脚本:ジェームズ・キャメロン
  • 製作:ジョン・ランドー
  • 撮影:ラッセル・カーペンター
  • 音楽:ジェームズ・ホーナー
  • 主題歌:「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オンセリーヌ・ディオン
  • プロダクション・デザイン:ピーター・ラモント
  • VFX&CGI:デジタル・ドメイン インダストリアル・ライト&マジックシネサイトVIFXPOP・フィルム・カンパニー4ワード・プロダクションハイドラックスマットワールド・デジタルパシフィック・フィルム・カンパニーディジ・スコープペルペチュアル・モーション・ピクチャーズリズム&ヒューズ・スタジオ
  • VFXスーパーバイザー:ロバート・レガート

主な登場人物・キャスト[]

日本語吹き替え版の音源は、ソフト版、フジテレビ版(初回放送版は妻夫木・竹内、それ以降は内田・岡)、日本テレビ版、機内放送版がある。

架空の人物[]

1912年の人物[]

ジャック・ドーソン Jack Dawson レオナルド・ディカプリオ
ソフト版:松田洋治
フジテレビ版:妻夫木聡内田夕夜
日本テレビ版:石田彰 
機内放送版:草尾毅
本編の主人公。ウィスコンシン出身。資金を稼ぎながら世界を旅する若者。ポーカーにてタイタニック号の切符を手に入れ、そこでローズと出会い、一目惚れする。画家の卵。
ローズ・デウィット・ブケイター Rose Dewitt Bukater ケイト・ウィンスレット
ソフト版:日野由利加
フジテレビ版:竹内結子岡寛恵
日本テレビ版:冬馬由美
機内放送版:藤貴子
本編のヒロイン。没落しつつある富豪の娘だが、決められた人生に絶望しており世界一の豪華客船タイタニックも彼女にとっては奴隷船同様だった。しかし、そこで出会ったジャックという存在が彼女に希望を与える。当時無名だったピカソモネの才能を見抜く慧眼の持ち主であり、フロイトの研究を知っているなど博学である。
キャルドン・ホックリー Caledon Hockley ビリー・ゼイン
ソフト版:山寺宏一
フジテレビ版・日本テレビ版:江原正士
機内放送版:堀之紀
ローズの婚約者。プライドが高い印象を与え、心よりも物や金で人を動かそうとする傾向にある。しかし、ローズを本当に愛していたようで、彼女が愛した男・ジャックを嫉妬のあまり殺そうとしたこともあった。
スパイサー・ラブジョイ Spicer Lovejoy デビッド・ワーナー
フジテレビ版・日本テレビ版:稲垣隆史
キャルドン・ホックリーの使用人。冷酷で打算的な人間だが、ホックリー家に対しては忠実に仕え、与えられた命令を淡々とこなす。元刑事ということもあり拳銃(コルト・ガバメントM1911)を所持している。
ルース・デウィット・ブケイター Ruth Dewitt Bukater フランシス・フィッシャー
ローズの母。一家の経済的危機から脱出する為、ローズにホックリーとの結婚を強要する。生粋の上流階級育ちのために見栄を重要視し、借金のために家具を競売にかけることを嫌がっている。救命ボートの数が足りず、乗客を全員乗せられない事態であるにもかかわらず、等級を気にするなど高漫な性格である。
ファブリッツィオ・デ・ロッシ ダニー・ヌッチ
フジテレビ版、日本テレビ版:鳥海勝美
ジャックの友人でタイタニックの切符を手に入れ、タイタニックに乗船する。

1996年の人物[]

ブロック・ロベット Brock Lovett ビル・パクストン
ソフト版:石塚運昇
フジテレビ版・日本テレビ版:堀内賢雄
トレジャー・ハンター。新型の無人潜水艇を導入し、沈没したタイタニック号を発見する。
Mrs.カルバート Rose Calvert グロリア・スチュアート
ソフト版:佐々木すみ江
フジテレビ版・日本テレビ版:京田尚子
1996年のローズ。101歳。この『タイタニック』の物語は彼女の回想で幕を上げる。
リジー・カルバート Lizzy Calvert スージー・エイミス
フジテレビ版、日本テレビ版:山像かおり
ローズ(ミセス・カルバート)の孫娘。

実在の人物[]

マーガレット・“モリー”・ブラウン Margaret "Molly" Brown キャシー・ベイツ
ソフト版:谷育子
フジテレビ版:小林幸子
日本テレビ版:一城みゆ希
タイタニックの一等船客の1人で成金。上流階級である他の一等船客からは成り上がり者として見下されているが、実力で成功をつかんだ彼女は平然と受け流している。貧乏人であるジャックが上流階級のパーティに出席する際に、彼女は息子の礼服を貸し出したり食事のマナーを耳打ちしたりしてジャックを陰から支える。タイタニック沈没の時に救命ボート上で救助のため引き返すのを主張した乗客は彼女だけだった。1996年のローズが彼女を「後に不沈のモリー・ブラウンと呼ばれる」と説明している。
スミス船長 Captain E・J Smith バーナード・ヒル
ソフト版:大木民夫
フジテレビ版・日本テレビ版:久米明
タイタニック号の船長。定年を間近に控えておりタイタニックの処女航海が最後の勤めだった。船員から氷山の警告を受けていたにもかかわらず、それを無視して船のスピードを上げていた。劇中では触れられていないが別の船の船長時代に事故を起こした経歴がある。
ブルース・イスメイ Bruce Ismay ジョナサン・ハイド
ソフト版:土師孝也
フジテレビ版・日本テレビ版:羽佐間道夫
タイタニック号を建造したホワイト・スターライン社の社長で航海に同伴している。メディア向けのアピールの為に無謀な運転を船長に要求し、事故の引き金を作る。タイタニックに携わる責任者として最後まで船に残るべき立場にありながら、乗客と一緒に救命ボートに乗って脱出するなど、責任者としての資質が欠乏している面が多々見られる。
トーマス・アンドリュース Thomas Andrews ヴィクター・ガーバー
ソフト版:納谷六朗
フジテレビ版・日本テレビ版:小川真司
タイタニック号の設計主任。航海中も船の細かい所にまで徹底的に目を通すなど完璧主義者。またタイタニックが氷山に激突した際、タイタニックの末路を誰よりも早く察知した。定員に満たないうちにボートを出してしまう乗組員を注意したり、乗客に脱出を促すなど、優しい人間である。ローズが心を許している人物。

備考[]

  • 映画の中で一等航海士のウィリアム・マクマスター・マードックは、賄賂を受け取り、乗客に発砲し、最期は自殺するという不名誉な人物として描かれた。しかし生還した航海士や乗客は、「彼は最後の瞬間まで職務を遂行し亡くなった」と証言しており遺族からも抗議があった。20世紀フォックス社はマードックの遺族に謝罪し、故郷の高校に「ウィリアム・マクマスター・マードック記念賞」の基金として5,000ポンドを寄付した。
  • 劇中で登場する、ジャックが描いたスケッチは全てジェームズ・キャメロン本人による絵である。ローズのデッサンのシーンでは、ジャックは右利きという設定で、キャメロンは左利きのためフィルムを反転して右で描いている様に見せている。
  • レオナルド・ディカプリオが演じた三等船客ジャック・ドーソンは架空の人物だが、犠牲者の中にジョセフ・ドーソンという同姓の人物がおり、映画のヒット後、墓碑に「J.ドーソン」と刻まれた彼の墓所を訪れるファンが多かったという。
  • この映画を世界で最も長く上映したのは、ロシアスヴェルドロフスク州州都エカテリンブルクである。
  • 約15分の未公開シーンを付け加えたディレクターズカット(特別編)がアメリカで発売されたと雑誌で報じられたことがあるが、『エイリアン2』、『アビス』、『ターミネーター2』と異なり本作は194 - 5分より長い版の公式発表は無い。逆に、シンガポールの公開やNBCのテレビ放映ではローズが裸になるシーンがカットされた。
  • 2005年に発売されたリマスターDVD3枚組セット(日本では「アルティメット・コレクション」として発売)では、未公開シーンと別ヴァージョンのエンディングが合計45分収録されている。インタビューやパロディまで合わせると、映像特典は14時間にのぼる。
  • 同監督の『アバター』に抜かれるまで、映画史上最高の興行収入を記録した作品だが、公開初週の収入は3300万ドルとあまり高くはなく、ロングランヒットの作品であった。また3時間以上という上映時間は、一日当たりの上映回数が少なくなるため、興行的には極めて不利であり、その上でのこの記録の樹立は正に快挙と言える。
  • 漫画家の大友克洋が監督の自宅に招待された際、監督は応対もそこそこに一室に篭り、作業に没頭していたという。後に本作を見た大友は、「あの時、これを編集してたのか」と気づかされたという。
  • 裏タイタニックが存在するとの説があり。巨大な赤ん坊がタイタニック号を掴んで持ち上げ、パニックに陥る船客と無邪気に笑う赤ん坊という、かなり悪趣味な映像という代物で、監督の自宅に招待された者のみが鑑賞できるとされる。
  • 2012年の公開に向け、本作の3D版が制作されている。
  • 1985年に製作された杉井ギサブロー監督の長編劇場用アニメ『銀河鉄道の夜』において、タイタニック号をモチーフにしたと思われる客船が沈没した話が劇中で登場する。その際にタイタニック号が沈没する場面で讃美歌の『主よ御許に近づかん:Nearer, my God, to Thee』がコーラスバージョンで使われており、キャメロン版でも同じシークエンス(沈没のシーン)でバイオリン弾きたちが同じ楽曲を演奏しているという共通点がある。かつてこの曲は、実際にタイタニック号へ乗船していたバンドメンバーが弾いたという逸話が残されている。

批判[]

福音派の指導者ジェームス・ドブソンは、亡くなった男性は1339人、女性114人、子供56人だったと指摘し、男性が自己犠牲を払って愛の模範を示したタイタニックが「やもめたちの船」と呼ばれおり、「女性、子供、信仰を持っていない人を優先的にボートに乗せるように言った」ジョン・ハーパー牧師ら男性の英雄的なエピソードがあるのに、それを一切無視して男性を臆病者のように描いたとして監督を批判している[2]。また、無断で海底の遺品を収拾行為も広く行われ、一部の遺品は利益目的に販売されるなどされ、非難を集めている。

パチンコ機[]

2011年に大一商会が「CRタイタニック ザ・パチンコ」としてリリースされた。

関連項目[]

関連作品[]

  • タイタニック - 愛のテーマ曲の秘密 2003年 著:土屋唯之 南雲堂フェニックス ISBN 4-88896-301-0

脚注[]

  1. 1.0 1.1 1.2 "Titanic (1997)". Box Office Mojo. 2009年12月11日 閲覧。
  2. ジェームス・ドブソン『男の子を育てる』ファミリー・フォーラム・ジャパン p.179-183

外部リンク[]

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